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比較と歴史で考える、これからのPCの形

Dell XPS 12 Ultrabookレビュー最終回となります。23日午前に返却の手続きをしました。最終回ですが、既にハードウェアとソフトウェアについての重要な点については紹介した感じがするのと、使ってみて感じた今後の改善すべきところをたくさん感じましたので、比較とまとめが主な内容の記事となります。

続きは以下からどうぞ。

様々な機器と比較

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管理人所持唯一のWindows8導入マシン、Ideapad U350と比較してみました。2009年の初めに購入した機種なので多くの差があります。U350は初期WindowsVista搭載でした。現在バッテリー故障中の為役目があまりない...。

CrystalDiskMark 3.0.2 Shizuku Edition x64

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Ideapad U350の場合。購入当時は割りと早いほうに位置するSSDでした。

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XPS 12 Ultrabookの場合。Writeにおいては一桁増えている項目もあり、全体的にかなり性能アップしていることが確認できます。

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MacBook Air 11inchと比較。MacBook Airの薄さには勝てないものの、Windows8マシンとしてかなりのレベルの薄さを実現しています。

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同じ2012年に発売された、Let'snote SX1と比較。個人的な感想ではありますが、第1回目でも指摘したとおり、右クリックメニューキーがないのがちょっと不満であったりします...。

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やはりタブレットマシンであるため、iPad 第4世代と比較。

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トップ画像そのままですが、縦でインターネットブラウジングをしてみたところ。1080x1920となるXPSはとても表示領域が広くなるのですが、文字もちょっと小さくなりすぎかな・・・?と感じるところがありました。

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横にしてみたところ。通常は横画面ブラウジングになりそうです。

ただし、Windows8 UI StyleアプリケーションのIE10では、基本的に全画面表示となるため、画面横幅を100%として判断し、画面のサイズに合わせて文章の横幅が決まってくるウェブサイト(Impress Watch系の記事ページなど)では、反って文章が横長に表示されてしまうため不便になります。縦画面にしたり、メニューからデスクトップのIE10で開いたり、ユーザースタイルシートを用いて最大の横幅を指定するなどをしなくてはなりません。ワンタッチで最大横幅が1336pxになる等の機能が搭載されているとこのような高解像度ディスプレイでも快適に見ることができるのではないかと感じました。

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42型プラズマでWindows8を実行したらどうなるのかをやってみたくてちょっとやってみました。しかし、XPS 12 UltrabookにはHDMI端子は搭載されておらず、ディスプレイの接続はmini Displayportか、WiDiを用いたワイヤレスディスプレイのみとなるため、管理人の環境では通常表示することができないのです。実はこれ、フェイクなのです。

Windows8のスタート画面をスクリーンショットで撮影し、テレビに付いているDLNA機能(お部屋ジャンプリンク)を用いて画像をただ表示してみただけのものなのです。WindowsVistaが登場した当初は、テレビに接続することを前提としたリビングPCなるものが登場しましたが、あまり普及しませんでした。Windows8になってもその状況はおそらく変わることはないでしょう。

何故でしょうか?現在では80型を超えるようなテレビが普通に一般向けに発売までされている時代です。わざわざ大型の画面に指で触れて使ってみようと考える人たちはどれくらいいるでしょう?

おそらく、ほとんどいません。テレビに指で触ることがあれば皮脂汚れが目立つことになるため、とくに意味もないなと感じてしまいます。アップルが何年も前からiTVを売るのではないかと言われていますが、アップルが作るテレビでも画面に触れるということを考えたものにはならず、iOSデバイスがこれまでにない革新的なリモコンとして活躍するようになるかもしれません。

Windows8によってタッチ操作を前提とするインタフェースがいくつか追加されましたが、Windows8はあくまでもPCのOSです。タブレット向けに最適することを考えるあまり、既存の使い方を否定してしまうようなインタフェースになってしまった感じがしました。

問題があるのはWindows 8

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最後にいろいろと長文を書いてしまいましたが、ここからはほとんど長文の連続になります。写真は、Sony Tablet Sシリーズ用のクレードルにXPSを載せてみた様子になります。iPadも、このXPSもSony Tablet Sシリーズのクレードルに乗せて利用できました。(もちろん充電はできません)

これまでXPS 12 Ultrabookを2週間ほど試用させていただきましたが、使っていて不満に思ってしまったことの殆どは、Windows8という基本ソフトウェアに対しての不満です。マイクロソフトは、2002年にWindows XP TabletPC Editionを発表・発売しました。タブレットPCについてはいち早く取り組んでいたといっても間違いではないでしょう。さらに調べてみたところ、シャープがこんなPCを作っていたこともわかりました。

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モバイルコンピュータ<RW−A250>
“愛称:Copernicus(コペルニクス)を新発売”
http://web.archive.org/web/19961122225049/http://naragw.sharp.co.jp/cope/news.html

1996年7月に発売された、8.4型TFT液晶搭載の業務用コンピュータです。愛称は「コペルニクス」。重量1.4kg、バッテリー2個で4時間駆動といった仕様になっており、液晶のシャープ時代を感じさせる意欲的な製品に感じます。リリース文書には世界初とは書かれていたなかったため、既に他の企業がすでに製品化していた可能性がありますが、1996年には既にこのようなタッチパネルを搭載したWindowsPCが存在していたようです。解像度がVGAなのである意味操作しやすかったのかもしれません。

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ASCII.jp:LaVie TB TB700/5T
http://ascii.jp/elem/000/000/338/338512/

一般向けの本格的なタブレットPC、Lavie TB。2003年1月に発売開始されました。光学ドライブ搭載で1.02kgとかなり軽量を実現しています。もちろんここまでのタブレットPCといわれるものの多くは、ThinkPad Tablet等の一部を除いてキーボード非搭載でした。

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そして今回レビューしましたXPS 12 Ultrabookとなります。2012年11月に発売され、同じように変形するマシンは他にはありません。非常に新しいこの変形ギミックにかなり期待をしていました。実際に使ってみても、壊れやすい等といった印象はほとんどなく、他のキーボードを逆さにひっくり返すようなギミックとは違いキーボードを傷つけることもほとんどなくなるのでよく考えられたものだと感じました。

ただし、キーボードを搭載してしまったことにより本体重量は1.52kgとなってしまい、現在のモバイルPCと比べるとかなり重量級なマシンに感じてしまうことは否めません。

Windows8はやはり、タッチ動作を導入するのが早すぎた印象があります。決してタッチできるようになってあらゆるものが不便になったというわけではありませんが、タッチパネルUIはまだまだ未完成と思われる部分が多数あります。

次期OS、Windows Blue(仮)が既に開発中とのことですが、タッチパネルでも、マウス操作でも使いやすいWindowsに進化してほしいと感じました。

"PC色を捨てる"新たな存在はいつ来るだろうか

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XPS 12 Ultrabookをスリープ状態で1日以上放置してから電源を入れてみたところ、このような表示がされました。iPadやAndroidでは多くの人が見ることはない画面でしょう。PCのBIOSのメッセージ画面です。

Windows8とは別に、多くのタブレットやスマートフォンで採用されているARM用のWindows RTが同じ日に登場しましたが、おそらくそちらでは電源管理が根本的に異なっている為このような画面は出てこないと思われますが、管理人はこの画面表示を見ていくら形は変われどPCであるのだなと改めて感じました。

マイクロソフトは今後のPCをどのようにしていく方針なのでしょう。Androidほどの自由さを開放してしまってはいけないと管理人は考えています。いつかは、バッテリー寿命等の面を考えてタブレット型ではARM系、従来からのPCはIBM PC/AT系と正しく分けられるようなくらいにARM系のWindowsが進化していくことを望んでいます。

まとめ

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画像は、スクリーンショットで撮影したミュージックアプリの画像を、フォトアプリで表示している様子です。どうしてこのような仕様したのかわかりませんが、こういったプリインストールアプリにおいても戻るボタンの位置がしっかり合っていません。何かといろいろと抜けている中途半端なOSなのです。今回のWindowsは。

さて、今回紹介してきたDell XPS 12 Ultrabook、2週間という期間ではありましたが、十分に活用することができたと感じております。管理人としては、残念ではありますがこの商品を定価で買うことはないでしょう。

既にiPad第4世代やSony Tablet Sシリーズといったより軽量で扱いやすいタブレットマシンを持っているため、やはりWindowsにおいてもピュアタブレットを目指す為に日本でもSurfaceを発売してくれることをずっと期待しています。

ある情報によると、日本にはWindows8 or WindowsRTを搭載するメーカーが多いため、ある意味で業界の空気を読んで(?)、発売していないという予測まで出ています。管理人はSurface・・・を待っているので、他のマシンを購入するといったことはないでしょう。もし購入するとしたら、富士通のARROWSTab QHシリーズになると思います。

とにかくXPS 12 Ultrabookは重かったのです。このPCを電車内で片手で持って操作している姿が日本では思い浮かびません。キーボードユニットの軽量化をより一層進めて、できれば800g以下を実現できるように努力してもらいたいと思います。

しかしながら、現在発売しているUltrabookとしてはかなり性能も高くVAIO Duoのような競合する存在よりも光沢の液晶ディスプレイや大きなタッチパッドを搭載しているという点からしてタッチパネル搭載のUltrabookでは一番良いのではないかと感じました。ほとんどモバイルしないUltrabookとしては問題なく使えると思います。

また何か新しく、面白いUltrabookが登場してきましたら、是非紹介してみたいと思っております。このようなお試しの機会をいただけたことはとても光栄であると思っており、これからのタッチパネル搭載PCについてじっくり考える事ができ大変良い勉強になったと感じました。


XPS 12 Ultrabook™ – 回転式タッチディスプレイ搭載 | Dell 日本
http://www.dell.com/jp/p/xps-12-l221x/pd

この『XPS 12 Ultrabook』はモニタープログラムでお借りしているものです。

では、takimuraでした。

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